健康管理

NMNとナイアシン、何が違う?医師がやさしく比較|40代からのサプリ選び


【医療職が解説】NMNとナイアシン、長く使うならどっち?目的別に選ぶエイジングケア

最近よく耳にする「NMN」や「ナイアシン(ビタミンB3)」

どちらも“若々しさ”や“元気な毎日”を支える大事な栄養素ですが、

結局、どっちがいいの?
長く使っても大丈夫?

そんな疑問、わたし自身も正直ありました。

この記事では、医療職の視点から
NMNとナイアシンの違い・安全性・選び方をわかりやすくまとめました。

✔ NMNとナイアシンって何が違うの?

もちろんです!もっとやさしくて読みやすい言葉に変えてみました。

比較ポイントNMNナイアシン(ビタミンB3)
効果の感じやすさ体の中でスムーズに変わって、若さや元気アップに期待できる体に必要だけど、変わるのはゆっくりで毎日の健康維持向き
安全性新しい成分だけど、今のところ問題はほとんどないとされている長く使われていて安心。ただしたくさん摂ると注意が必要
副作用の可能性稀にお腹がゆるくなることがあるくらい顔が赤くなったり、肝臓に負担がかかることもある
続けやすさ値段が高いので続けるのはちょっと大変かも比較的安くて、毎日の生活に取り入れやすい

💡 わたしのおすすめの選び方

NMNが向いている人

  • 本気でアンチエイジングに取り組みたい
  • 集中力や活力を高めたい
  • サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を意識したケアがしたい
  • 少し高くても良いものを選びたい

▶ おすすめポイント
NMNは、体内で「NAD⁺」というエネルギー代謝に欠かせない物質にすぐ変換されます。


最近の研究では、物忘れや疲れにくさ、若々しさを保つことにも役立つかもしれないと言われています。

ナイアシンが向いている人

  • 健康維持をベースにしたい
  • コストを抑えて続けたい
  • 長年の使用実績がある安心感を重視したい
  • 食事+サプリで手軽に取り入れたい

▶ おすすめポイント
ナイアシンはビタミンB群の一つで、体づくりの基本を支える栄養素。
大量摂取には注意が必要ですが、適量なら毎日の習慣にしやすく、手頃な価格も魅力です。

⚠ ナイアシンの注意点もチェック!

ナイアシンには「ナイアシンフラッシュ」と呼ばれる副作用があります。

  • 顔の赤みやかゆみ
  • 胃のむかつき
  • 肝機能への影響(高用量・長期使用時)

特にニコチン酸系は出やすいので、「ナイアシンアミド」タイプのほうがマイルドで安心です。

えっ? ニコチン酸? ナイアシンアミド? 混乱しますよね

✅ ナイアシン=ニコチン酸+ナイアシンアミド の総称です。

  • 🍚 植物性食品(米ぬか・豆類)にはニコチン酸が多く含まれ
  • 🍖 動物性食品(肉・魚・卵)にはナイアシンアミドが多いとされています
  • レバーはナイアシン(ビタミンB3)を非常に多く含む食品の代表格です
  • ⚠️ ニコチン酸は高用量で「ナイアシンフラッシュ(皮膚の紅潮やかゆみ)」が起きやすい
  • 肌に使うならナイアシンアミドのほうが無難です

✅ まとめ|「何を優先したいか」で選ぼう

🔁 両方うまく使い分けるのもアリ!

たとえば…

  • 忙しい時期や疲れがたまっているとき → NMN
  • 普段はナイアシンでベースを整える
  • 年齢や季節に合わせて切り替える

という風に、自分の体調に合わせて取り入れるのも現実的な選択

優先したいこと選ぶべき成分
若々しさ・ハリ・集中力を重視NMN
毎日の健康習慣・コスパ重視ナイアシン
状況に応じて調整したい両方を使い分ける

🌿 わたし自身の取り入れ方

「NMNとナイアシン、どちらがいいの?」と聞かれたら、正直、どちらもタイミング次第だと思っています。

わたしの場合、基本的にはナイアシンは食事やスキンケアで意識的にとるようにしていて、サプリではとっていません。

でも、忙しい時期や「なんだか疲れが抜けにくい」「肌の調子が今ひとつ…」というときには、NMNを短期集中で取り入れることがありました。

高価なイメージのあるNMNも、“必要なときにだけ使う”ことで、結果的にコスパよく取り入れられると思っています。

サプリは毎日必ず飲まなきゃいけないものではなくて、自分の体調やライフスタイルに合わせて“味方にする”感覚が大切。

無理なく続けられる、自分らしい取り入れ方を見つけていけたらいいですね。

追記:ペラグラって知っていますか?

意外と知られていませんが、「ペラグラ」はナイアシン(ビタミンB3)不足が原因の怖い病気です。
昔は多くの人が苦しみ、重症化すると命に関わることもありました。

今はほとんど見かけませんが、偏った食生活や消化器の病気、アルコール依存症の方などはリスクがゼロではありません。

健康維持のためにも、ナイアシンの重要性を改めて知っておくことは大切です。

◆ ペラグラとは?

ナイアシン(またはトリプトファン)の欠乏によって起こる病気で、
皮膚炎・下痢・認知症・死という「4D症状」が特徴です。

特にトウモロコシを主食とした貧困層に多く、
18〜20世紀にかけて欧米を中心に大流行しました。

◆ 命がけの研究が「感染症説」を覆した

当初、ペラグラは感染症だと信じられていました。
しかしアメリカの医師 ジョセフ・ゴールドバーガー は、なんと自ら患者の排泄物を摂取しても発症せず、

「これは感染症ではなく、栄養の欠乏が原因だ」

と大胆な仮説を証明したのです。

その後、レバーからナイアシンが抽出され、ナイアシンの補給でペラグラが完治することが明らかに。
パンや穀類へのビタミン強化が行われ、ペラグラの流行は終息へと向かいました。

◆ まとめ

ナイアシンは「多すぎても少なすぎてもダメ」という、まさに“適量が命を守る”ビタミンです。

かつて、ナイアシンが不足することでペラグラという命に関わる病気が蔓延した時代がありました。皮膚炎・下痢・認知症・死(4D症状)を引き起こし、ナイアシンの有無が生死を分けたのです。

一方で、現代ではサプリや美容成分として手軽に摂れるようになり、高用量の摂取による「ナイアシンフラッシュ」(皮膚の紅潮やかゆみ)といった副作用も知られるようになりました。

つまり、ナイアシンは不足しても過剰でも健康に影響を及ぼす、バランスが重要な栄養素です。

美容成分としてのイメージが強い今だからこそ、その歴史や背景を知り、

自分に合った「賢い選び方」を意識することが大切です。

🧬 NMNについてもっと詳しく知りたい方へ


👉 NMNって本当に若返るの?未来に期待される成分を医療職目線でやさしく解説
この記事では、NMNの働きや研究の進み具合、安全性や実際の体感などを、医療職の視点からさらに詳しくまとめています。
「そもそもNMNってなに?」「本当に効果あるの?」という疑問がある方は、ぜひあわせて読んでみてくださいね。

🔗 参考にした記事はこちら

参考文献例:
Yoshino, J., Baur, J. A., & Imai, S. (2018). NAD+ intermediates: The biology and therapeutic potential of NMN and NR. Cell Metabolism, 27(3), 513-528.
Imai, S., & Guarente, L. (2014). NAD+ and sirtuins in aging and disease. Trends in Cell Biology, 24(8), 464-471.
厚生労働省 e-ヘルスネット「ナイアシン

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